田植え

2016年5月30日

浮船の里に「ぐんま黄金」がやってきてから1週間。お蚕さまたちは5齢目に入りました。昨年まで飼っていたお蚕さまより若干小さめな気もしますが、さわさわさわさわ、五月雨のような音をさせて、一生懸命に桑を食んでいます。お蚕さま

繭になるまで残り1週間のカウントダウンが始まり、蚕部長の永木さんをはじめ、久米さんも里美さんも、気忙しい毎日です。

そんななか、5月最後の日曜日に根本さんの畑で田植えが行われました。日本総研の井上岳一さんや福大生たち、総勢40人ほど田んぼで奮闘する田植えチームのために、根本さんの奥さま・さちこさんたち4人は、台所で汗をかきました。さちこさん

感動したのは、さちこさん特製のおこわ。金時豆を入れたうすい塩味のおこわを、ちょうどいいかたさに「うるかせ」、あつあつをおむすびに。蒸しあがる直前にご飯を水にちゃぷんと漬けると、おいしく炊き上がるなんて。台所仕事も、ほかの手仕事と同じように口伝えで母から娘に教えられてきたはず。貴重な機会をいただきました。

今回植えたのは酒米。秋に収穫した後は、おいしい日本酒になる予定。成長が楽しみです。

いらっしゃいませ

2016年5月22日

5月下旬。今年のお蚕さまを前に、桑畑に葉の生育の様子を見に来ました。くわ畑

青々とみずみずしくおいしそう―。柔らかそうな葉がぐんぐん伸びていきます。準備は万端。中には、めずらしい〝出会い〟も。野生の蚕、くわごちゃんの幼虫。くわごちゃん親指の先の1㎝にも満たないのが、くわごちゃん。その奥にはなんと、今年すでに出来上がった繭。早いこと!

今回はいくつかの「いらっしゃいませ」が。これまで一人で通って来ていたTくんが、初めて奥さまとお母さまを連れて小高を訪れました。さらに今年は初めて、「ぐんま黄金」という種類のお蚕さまを迎えるのです。

蚕のベッドも用意され、あとは到着を待つばかり。蚕部長の永木さんとTくんが刈ってきた桑の葉を、みんなで枝から外して準備。みんな起きて4齢、人間でいうと中学生くらいの成長期の子たちです。ぐんま黄金

体長3センチの蚕ちゃんたち4000頭。さぁ、これから忙しくなりますよ!黄色い繭が見てみたいという方、浮船の里に遊びにいらしてくださいませ。

「もったいない」

2016年5月8日

連休、新緑が美しい小高を訪れました。特別なことはなにもない、「ふつう」の時間が流れる浮船の里で、久米さんと手遊び的手仕事をはじめました。

ことし1月、浮船の織姫・里美さんの先生、群馬の金田さんご夫妻がいらしたときに開かれた、ミニ織り機でのブレスレットづくりワークショップ。奥さまの奈々さんが一つ置いていってくれたそれをもとに、浮船の蚕部長・永木さんがオリジナル織り機を作ってくれました。その試運転です。

織り機には、永木さんの創意工夫が随所にちりばめられています。使っていて、感心することしきり。IMG_8765

経糸、横糸に使うのは、これまでに織られたストールやコースターの、「あまりの糸」。織りはじめと織りおわりにどうしても出てしまう端糸を、里美さんと久米さんは、だいじにとってありました。これが、色とりどりでキレイ。アイデアは次々浮かんできて、手元が追いつきません。

そして、「巻き玉」を得意とするふみえさんも加わり、ブローチやピアスなど新しい作品の展開も見えてきました。久米家の居間で、3人で内職した作品の一部がこちら。IMG_8776

ふみえさんは、端糸をきれいに手繰り束にするという、目からウロコの技も披露。写真上部が束ねた糸です。こうすると美しいですよね。

久米さんから、「10月の秋まつりまでにブレスレットを20本」という指令が下りました。昨年の秋まつりでは、里美さんが染めた手ぬぐいとトンボ玉のストラップセットや、コースターを販売。ことしは新たなラインナップを増やそう、という目論見です。

さあ、これから内職の日々。1本織るのに正味3時間ほど。これが本当にたのしくて、時間が経つのもあっという間なんです。自分で作ってみたい!という方は、浮船までどうぞ。

そして間もなくことしのお蚕さまが始まります。3月に手入れをした桑畑、柔らかな黄緑の葉が日に日に勢いを増しています。