ありがとう

2016年6月4日

起きて4齢の状態で、5月21日に浮船の里にやってきた「ぐんま黄金」がいよいよ繭をつくりはじめました。
6月3日、夕方6時の蚕部屋を訪れると…黄色い繭軽い
早いお蚕さまたちは、蔟(まぶし=お蚕さまが繭を作るための定間隔に区切られた部屋)1枚分繭になっていました。

言葉にならない感動の、黄色い繭。誰もいない蚕部屋、まだ繭づくりをはじめていないお蚕さまもたくさんいます。自分が入るお部屋を探してウロウロしていたり、ほかのお蚕さまのお部屋をのぞいてみたり。

夜は繭づくりはお休み。電気を消して、ヒーターのタイマーを入れて蚕部屋を後にしました。

 

あけて4日。わくわくしながら蚕部屋の扉を開けると、まだお休み中のお蚕さま。部屋をあたためると動き出すということで、ヒーターのスイッチオン。もそもそ、おはよう。朝の光に透けるお蚕さま、きれい。透ける蚕軽い

 

30分ほど経つと、思いおもいに動きはじめた蚕たち。去年は一度も見られなかった上蔟。今年もお手伝いは出来なかったけど、お蚕さまにも個体差があるので、繭になるペースもそれぞれです。見たかったのは、コレ。おしっこ軽い

繭になる前に、自分の身体の不浄なものを出してから糸をはきはじめるのです。蔟の下にはおトイレを受け止めるシートが張られているのですが、そこに「ポトン」という音がしたり「ポタポタ」という音がすると、すかさずチェックします。

これはね、見てみないとわからないと思うのです。本当に、お尻をちゅっと出して、人間のようにおトイレをするのです。その様がなんとも可愛くて、そして神々しくすら感じます。

今日も繭づくりに懸命なお蚕さまたち。「一つのお部屋に一人だよ」、「蔟から出たところに繭を作らないでぇ」。のけぞる蚕軽い

いろいろ話しかけながら、飽くことなく蚕部屋を右往左往。「ありがとう」って思います。感動と驚きと、楽しさをこんなにたくさん与えてくれるお蚕さま。きれいなきれいな黄金色の繭。ここから始まる物語。まだまだ続きます。