本日は糸作りをしています。
糸にするには、お蚕様から取り出した生糸によりをかけなければなりません。
よりがかかっていないと、ほつれや毛羽立ちなどの原因になり、強度も保てないのです。
浮船の里では、昔のように手でよりをかける作業をはじめています。手作業では、一度によりをかけられる長さは大体片腕の長さ位です。
何回も何回も地道に続けるこの作業が、余計なことを何も考えない時間をつくりだし、その時間に心が癒されていきます。
とても手間と時間のかかる糸よりですが、お蚕様という、小さいけれど偉大な存在とともに過ごすことで、自分も生かされているのだと気づくことができました。
これまでのたくさんの方々の愛情と、熱意と、支えがあってこその浮船の里です。
ゆっくりゆっくり、でも確実に歩を進め、ここにしかない素敵なものをつくりだしたいと思います。
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。昨年は協力してくださるたくさんの方々の手と知恵と経験までお借りし、浮船の里としての第一歩を踏み出すことができました。
おかげさまでお蚕様も何とか育て上げ、糸にすることができました。本当にありがとうございます。
今年の目標は糸作りです。
ひとつひとつ、昔のように手で糸をつくりあげていく尊い時間と、絹に触れる贅沢な時間を一緒に紡ぎ、糸という目に見える形にしていきたいと思います。
今年もお蚕様と共に歩いていきます。どうぞよろしくお願いいたします。