かねてより大変お世話になっている金田さん夫妻が、3月13日から3日間の日程で浮船の里に来てくださいました。
今回は、草木染めと糸の糊付けをメインに、最終日に糸かけ曼荼羅のワークショップをするという日程です。
この草木染めと糸の糊付けをマスターすれば、浮船の里でお蚕様から糸を取り織物まで仕上げるという基本の流れを全てつかむことができます。
まず初日は、草木染めに使う染液を作りました。
使用したのは小高のしだれ桜です。枝を細かく切って煮出し、煮出し汁を取ります。
糊を無駄にしない方法や、糊付けした糸が乾くまでの間の工程を詳しく丁寧に教えていただきました。
煮出した染液は、酸化させるために一晩おいておきます。
うまく酸化すると良い色が取り出せるそうです。
ここで初日は終了しました。
年末年始から始まった高機での織りも、ようやく最後までたどり着きました。
他の活動の合間に織り続けて約二か月。たて糸を群馬の金田さんの糸で、よこ糸を小高の糸で織りました。
最初は高機に戸惑いながら、おそるおそる織っていましたが、だんだんとコツをつかめるようになるととても楽しく、シャトルを送る音と筬を打ち込む音が何ともいい音なのです。
最初のころはへりも乱れていますが、織っていくうちに均一になりました。
小高の糸で織れたのはわずか82㎝。右が小高の糸で織った部分、左が金田さんの糸で織った部分です。糸の太さでこんなにも違うのですね。
そして、何か別の事を考えているとすぐ布に現れてしまうこともわかりました。
一定のリズムで、一定の糸の引き具合で、一定の打ち込みで、乱れのない均一な布になる。
まだ始めたばかりで生意気なようですが、小さな積み重ねが全体の品質を決めるのだということを知りました。
この布は、あるイベントにて展示される予定です。
きっと一生巡り会わないであろう方々に手をさしのべていただけて、活動も知っていただけて、人とのつながりのあたたかさをひしひしと実感しています。
いつもありがとうございます。
本日は糸作りをしています。
糸にするには、お蚕様から取り出した生糸によりをかけなければなりません。
よりがかかっていないと、ほつれや毛羽立ちなどの原因になり、強度も保てないのです。
浮船の里では、昔のように手でよりをかける作業をはじめています。手作業では、一度によりをかけられる長さは大体片腕の長さ位です。
何回も何回も地道に続けるこの作業が、余計なことを何も考えない時間をつくりだし、その時間に心が癒されていきます。
とても手間と時間のかかる糸よりですが、お蚕様という、小さいけれど偉大な存在とともに過ごすことで、自分も生かされているのだと気づくことができました。
これまでのたくさんの方々の愛情と、熱意と、支えがあってこその浮船の里です。
ゆっくりゆっくり、でも確実に歩を進め、ここにしかない素敵なものをつくりだしたいと思います。
あすなろ交流広場で機織りを見学しに小高住民が集まってきました!
いよいよあすなろ交流広場に織機が入りました!
・南相馬の織姫になりたい、
・小高区で機織りしてみたい、
・お蚕様を飼ってみたいという方がいらっしゃいましたらぜひご一報下さい!
そして、織り機購入に際し、ご寄付頂いたJT飲料さま、繋いでいただいたパブリックリソース財団さま、本当にありがとうございます。
また企業や団体、個人の方々からもご寄付頂き本当に感謝しております。