5年目に向けて

2018年3月17日

2013年4月の、浮船の里の設立から丸4年が過ぎようとしております。

この4年の間に、小高に泊まれるようになって、住めるようになって、鉄道が通り、学校が再開して子供たちが通うようになりました。

大きく深い傷が少しずつ少しずつ癒えていくように、内外の区別のない人々の営みが「小高」に血を通わせ始めています。

人生観が変わるほどの出来事に怒り、悲しみ、苦しみ続けてきた今、次に訪れるであろう内なる虚無や脱力感で目的を見失うことのないよう、気を引き締める時に来ていると思います。

これまで震災を機に、私たちの地域に心を寄せてくださっている方々と過ごしたかけがえのない4年間は、これからの浮船の里にとって大切な道標になります。

応援してくださった方、今でも心を寄せてくださっている方、交流してくださっている方々に、深く御礼申し上げます。

本当にありがとうございます。

今年の浮船の里は、本当の自立に向けて歩を進めてまいります。

いただいた恩で根を張り、大きく葉を広げ、想いが実るまで。

 

今年も小高に春が来ます。

 

お久しぶりです!

2018年2月10日

半年ぶりに帰ってきました、小高。ちょっと曇っているけど、相変わらず空は高く広く、穏やか。

里美ちゃんは新しいストールの仕掛けをし、久米さんはベンチに座っておしゃべり。暖かな陽がさんさんと差し込む浮船の里も、相変わらずです。

農林水産省から届いたばかりという冊子を見せてもらいました。『aff(アフ)』。〝蚕業革命~歩み出した絹復活への道~〟と題した特集の1ページに、浮船の里が世に送り出した「MIMORONE(ミモロネ)」のピアスが掲載されています。同じページで紹介されている、最先端の遺伝子工学で作られた光る絹に比べると、浮船の養蚕は自慢じゃないけれど超アナログ。お蚕さまを育てるベッドも手作り、食糧の桑は必用な時に必要なだけ、その場にいる人が刈りに行き、繭になったお蚕さまを糸に紡ぐのも、すべて手作業です。

養蚕を経験したことのある人、見て知っている人には、当たり前の工程だと思います。でも養蚕が身近でなかったわたしには、なにもかもが新鮮で、興味の対象でした。
さらにMIMORONEは、糸染めも小高産の植物が中心。桜や藍、桑や玉ねぎなど、小高の空気の中で生きてきた植物を使って、里美ちゃんが丁寧に染めた糸を使います。そんな工程や作り手の横顔をよーく知っていると、出来上がった製品を手にしたとき、自然と小高の景色が浮かびます。

『aff』は全国各地の公立図書館で手に取れるようです。またはhttp://www.maff.go.jp/j/pr/aff/へアクセスすると、インターネット上でも記事が読めます。ぜひご覧ください。(裕)

一年の締めくくり

2017年12月28日

月日が過ぎるのは早いもので、今年も残り数日となりました。

浮船の里は、私たちの糸を「MIMORONE」としたブランドサイトの開設やオンラインショップの運営を始めるなど、大きな変化のあった一年となりました。

以前の私たちからでは考えられない、遠くの星を掴むようなことが実現し、嬉しくもありながら恐ろしくもあり。

また、本当に現実なのか、未だ夢半ばのような感覚になるときがあります。

 

今年を終えるにあたって思うのは「私たちもちょっとずつ変化してきている」ということでした。

もちろん時の流れとともに歳もとりますし、経験も重ねられました。浮船の里の主軸はぶれることなくそのままですが、「近い将来を考えて」や「次はこうしたいな」がどんどん増えてきているなと感じます。

3年前、「形になるのは3年後」と言っていたころは、将来がどうとか想像する余裕すらなかった私たちが、今こうして振り返ることが出来ているのは、応援してくださっている皆様のおかげなのです。

時には一緒に立ち止まり、時には背中を押し、たくさんの景色を見せて下さった方々、支えてくださった方々に心から感謝申し上げます。

 

来年も浮船の里は、練習中の布目のように。

切れたりつないだり、走ったり立ち止まったり。うまくいくときも、なかなかいかないときも。

地道にひとつずつ、一本、一目、一越、一枚。

ゆっくりと歩を進めていきたいと思います。

 

本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。

 

浮船の里 一同