明け方、タオルケットでは寒くて目が覚めるほど、小高の朝は秋の気配。
ひたすら桑を食べて時を過ごす蚕さんたちも、いよいよぷりぷりムチムチ期に突入しました。
天使の羽みたいにみえる蚕の背中。
そして顔みたいに見えるけれど、これはただの模様、の頭部。
友人にこの写真を送ったら「なにもしないのは分かってるけど、触るのには勇気が要る」と返ってきました。
そうかな、勇気、要るだろうか。かわいいですよね👀
連日5時に起きて桑刈り、お掃除、ごはんあげ、と重労働続きの久米さんはそろそろお疲れ気味。
これはなにをしているところかというと、しゃがんで、iPodから流れる楽曲に手拍子を打ちながら歌っているところです。
顔は笑ってるけど、疲れてるな。
ゆうべ午後6時、たっぷりの桑をあげて帰宅しました。
この状態の桑が
一晩たって今朝5時にはこの状態!
集合体がダメな方、ごめんなさい。
昨晩は桑の葉の下にいた蚕たち、今朝には葉を食べ尽くして、むちむちバディで「お腹空いたー!」と主張していました。
いよいよ秋の養蚕も最終コーナー。
週末には上蔟、となるかしら。
あと少し、もう少し!
(ゆ)
浮船の里で秋の養蚕が始まってから、今日で1週間。
5齢といい、いちばん食欲が旺盛な時期に入りました。
春はお手伝いがまったくできなかったので、せめて秋は。。
小田原からやってきました。
今朝の小高、空がやさしく染まっていきました。
同じ日に生まれた蚕たちですが、成長の度合いはそれぞれ。
右の子が通常サイズ、左の子がゆっくり目の子。
みずみずしい桑の葉を食べる気は、それぞれ満々です。
昨年はなにかと気を揉んだ桑の生長も、今年は満点!
久米さんの背を越えるほどの高さで、逆に刈るのが一苦労です。
「大きめの束を5つね」
9年近く通っても、未だにハサミの使い方と枝の伐り方がヘタなわたしは、久米さんが刈った桑を束ねて車に運ぶ係。
これもいい汗をかくのです。
浮船号、こんなにたくさんの桑を積んで走ります。
今日の蚕部屋のBGMは久米さんが好きな、島津亜矢さんのカバーアルバム。
シブい声で流れる「かもめはかもめ」を、聴くともなしに聴きながら、蚕はかいこで私はわたし、と、なんとなく今日のブログのタイトルが決定しました。
それはさておき、畑での桑刈りと蚕部屋のお掃除が終わり、脱ぎ捨ててあった上っ張りをなにげなく拾い上げると。。。
またー!
蚕さんをくっつけて、あやうく誘拐騒ぎです。
ほんと、久米さんには蚕がよくくっつく。
午後も1頭、一緒にお出かけしかけていました。
お昼ご飯で一休みして久米さんは早くも上属の準備に取りかかります。
蔟(まぶし)をきれいにする作業。
秋風が気持ちよい外で、蔟を一生懸命にブラッシング。
シャッシャッと小気味よい音をたてて、春の蚕たちが残した繭作りの名残を丁寧に手入れします。
蚕部屋の桑を確認して、今日はいったん退出です。
日の暮れるのが、ずいぶん早くなりました。
小高の空は本当に広くて、さざ波だっていた気持ちが落ち着きます。
夜、桑をもう少し足して、あすの朝までゆっくりお休み。
また5時に、ご飯をあげにくるからね。
(ゆ)
梅雨まっただ中のむわーっとした空気のなか、繭かきのために小高に来ました。
カイテンから蔟(まぶし)を外し、脱走兵を捜索して、もれなく回収。
今年もやっぱり場外営繭した子たちがいました。
1枚目は分かりやすいですが、2枚目の写真でどこに繭があるか分かったら、なかなかいい目をお持ちです。
雨予報のため予定時間よりも30分早い行動で、8時半過ぎには佐藤家に到着。
つぶれた繭や弱い繭がないか光に透かしてチェックして、マユクリン始動です。
おとうさんが機械を操り、里美ちゃんがアシストし、わたしは繭の外れた蔟(まぶし)をリレーして久米さんがケバ取り機にかけ、おかあさんが束ねる。
バトンがうまく渡り続け、繭かきは20分ほどで終わりました。
続いてはいちばん楽しみな時間、、お茶っこ!
おかあさんの特製お漬物とおまんじゅう、おせんべいを囲んで一服です。
幸い、おとうさん・おかあさんともに「いい繭が出来たねぇ」とのお言葉をいただけました。
おかあさんのこのかわいらしい笑顔に、いつも癒やされます。
浮船の里に戻り、あとは数える作業だけ。
袋詰めする前に山を作ってみました。
100ずつ数えながらの作業も、おしゃべりしながらだとなんか楽しい。
今年の春繭は4,300個弱出来ました。
蚕部屋をきれいにお掃除して、おしごと終了。
19回目の養蚕は、最初のお蚕さまのお迎えにしか参加できず、次に会ったらもう繭になっていて、瞬く間でした。
今日は夏越の大祓え。ことし半年を無事に終えられたこと、春繭を無事に育てられたことに感謝です。
9月の秋繭まで、ほんの一休みいたします。
3月の桑刈り以来、ひさびさの小高。
すっかり夏の気配で、浜風が爽やかに吹き抜けます。
9年目の春繭スタートの日。
佐藤さんの桑畑をのぞくと、順調に生育した桑が青々と葉を茂らせていました。
蚕部屋の準備も万端、浮船の里の木製ベンチテーブルの上に広がる久米さんの記録帳が、始まりを告げています。
7時前に浮船の里を出発して、田村市都路の稚蚕配布所を目指しました。
お蚕さまをお迎えに行くのは5度目くらい。
蚕のお迎えは春と秋の年2回の行事ですが、わたしが行くのは決まって春だけ。
毎回初めて通る道のような気がするのは、除染や伐採、道路整備などで少しずつ景色が変わっているからなのか、いつも新鮮な気分です。
5,000頭のちいさな蚕をいただきました。
いまは3齢で寝ている状態の蚕さんたち。
眠りから覚めて4齢に入るとき、すぐにお食事ができるよう桑の葉を細かく細断して、一緒に入れてくれています。
行きに1時間、帰りも1時間。
のんびり、だけど蚕たちになにかあってはいけないので慎重に運転しながら、無事に浮船に帰ってきました。
そうそう、初めて知ったことがひとつ。
今までなにげなくお世話していた蚕ですが、今年は血統書付きでした!
春嶺と鐘月の掛け合わせだそうです。
すでに午前中に浮船についた蚕たち、午後には脱皮して起きたそうなので、今日はすでに4齢の2日目。
無事にゴールできますように。(裕)
野山がほんのり薄紅に色づき始めると、どうしてこんなに心浮きたつものなのでしょう。
今年の桜だよりが、まさか3月中になろうとは思ってもみませんでした。
不在の間、普段生活している関東圏は曇天続きだったようで、出先の福島で晴天に恵まれたのは幸運でした。
駆け足でめぐった相双地域の春を、ご一緒にお楽しみいただけたらうれしいです。
小高神社
境内の枝垂れは翼を広げた鳥のようです。
小高川沿い
ゆっくり目の開花のような。
これが例年通りですね。
請戸川沿い
少し南下しただけで、だいぶ違います。
富岡町
夜ノ森駅周辺に初めておりたちました。
テレビで見たことのある桜並木、圧巻でした。
これから動き出す時間があることを知りました。
(ゆ)