3月の桑刈り以来、ひさびさの小高。
すっかり夏の気配で、浜風が爽やかに吹き抜けます。
9年目の春繭スタートの日。
佐藤さんの桑畑をのぞくと、順調に生育した桑が青々と葉を茂らせていました。
蚕部屋の準備も万端、浮船の里の木製ベンチテーブルの上に広がる久米さんの記録帳が、始まりを告げています。
7時前に浮船の里を出発して、田村市都路の稚蚕配布所を目指しました。
お蚕さまをお迎えに行くのは5度目くらい。
蚕のお迎えは春と秋の年2回の行事ですが、わたしが行くのは決まって春だけ。
毎回初めて通る道のような気がするのは、除染や伐採、道路整備などで少しずつ景色が変わっているからなのか、いつも新鮮な気分です。
5,000頭のちいさな蚕をいただきました。
いまは3齢で寝ている状態の蚕さんたち。
眠りから覚めて4齢に入るとき、すぐにお食事ができるよう桑の葉を細かく細断して、一緒に入れてくれています。
行きに1時間、帰りも1時間。
のんびり、だけど蚕たちになにかあってはいけないので慎重に運転しながら、無事に浮船に帰ってきました。
そうそう、初めて知ったことがひとつ。
今までなにげなくお世話していた蚕ですが、今年は血統書付きでした!
春嶺と鐘月の掛け合わせだそうです。
すでに午前中に浮船についた蚕たち、午後には脱皮して起きたそうなので、今日はすでに4齢の2日目。
無事にゴールできますように。(裕)